Express scribeのしおり機能を使って、特定の話者の発話だけのテープ起こし・文字起こしを効率的に行おう

こんにちは。カナ文字工房の関 香奈枝です。
今回は「Express Scribeのしおり機能を使って、特定の話者の発話だけのテープ起こし・文字起こしを効率的に行おう」というテーマでお話を進めていきます。
この記事を読むと、テープ起こし・文字起こしを手早くできるようになるためのしおり機能の使い方の一例が分かりますので、ぜひ最後までお付き合いいただけたらうれしいです。
目次
書き起こしソフトにおける、しおり機能とは?
ExpressScribeのしおり機能操作手順
しおり機能を使ってみた感想とメリット
この記事を書いたきっかけ
書き起こしソフトにおける、しおり機能とは?
書き起こしソフトしおり機能とは、任意のタイムコードを頭出しできる機能のことです。
ちょうど本の読み途中でしおりを挟んで、続きが読めるようにしておくのと同じようなイメージでしょうか。
テープ起こし・文字起こしをしていて再生させたい箇所だけを設定しておけば、聞く必要のない部分は飛ばして作業ができるのです。
書き起こしソフトの一つ、Express Scribeでは、Ctrlキーと矢印の左右キーのどちらかを同時に押すとタイムコード部分を頭出しできるよう設定されています。
ExpressScribeのしおり機能操作手順
ここから、実際の操作手順をご紹介いたします。
1 Ctrlキー+Jキーを入力し、日本語の部分のしゃべりだしにタイムコードを指定します。
字幕を作成する場合やあとから音声を編集する場合を除き、日本語の終了部分や外国語部分のしゃべりだしに対してしおり機能を使う必要はないです。
2 、指定したタイムコードの箇所にしおりを設定しておきます。
3 日本語部分のしゃべりだしに、ひたすらしおりを設定し続けます。
この操作をすることで、日本語部分の頭出しが楽にできるようになります。
しおりを設定すると、以下の写真のようにしおりを設定したタイムコードを一覧で見ることができます。
4 Ctrlキー+→キーかCtrlキー+←キーを押すことで、しおり機能を設定した箇所が頭出しされます。
6 音声終了までテープ起こし・文字起こしとしおり機能の設定を終えたら、日本語部分だけの頭出しをしながら音合わせをします。
しおり機能を使ってみた感想とメリット
この方法で実際に作業してみたところ、外国語の部分を含めて全ての音声を聞く方法の3分の2程度の時間で作業を終えることができました。
日本語部分だけを頭出しできるように設定することで、音合わせ(音声を聞きながら入力結果と照合すること)の際に外国語部分は聞く必要がなくなるため、作業を効率的に進めることができまして、非常に助かっております。
それでも、日本語のみの音声について作業をするよりは時間がかかりました。
恐らく、しおり機能の設定に時間を取られたものと思われます。
しおり機能をもっと手早く使いこなせるようになれば、もう少し作業時間を短くすることができると思います。
手早く作業をすれば作業時間を短くなって疲労を防ぐことができるので、体力温存に役立ちそうですね。
この記事を書いたきっかけ
私は以前逐次通訳のテープ起こし・文字起こしを経験したのですが、作業にとてつもなく時間がかかってしまったため、どうにかして作業時間を短くできないかとない知恵を絞ったのです。
最初に思いついたのは、音声編集をして外国語部分を削除してテープ起こし・文字起こしする方法でした。
ただ、この方法は外国語の部分が省かれているせいでタイムスタンプを正確に入力することができないために再度元の音声からタイムコードを割り出さなければならないために二度手間になってしまい、かえって作業時間が多くなってしまい……。
この経験から、音声編集をする以外で日本語部分のみを効率良く聞くことができるかどうか書き起こしソフトで実験してみたところ、Express Scribeのしおり機能が使いやすく作業時間が短くできることが分かりました。
肌感覚ではありますが、音声編集をした場合の3分の2ぐらいで済んだように記憶しております。
もしあなたが通訳の日本語だけを文字化したい場合にしおり機能を使ってみていただいて、その作業時間短縮に貢献できればと思いまして、この記事をまとめました。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が、あなたの何かに参考になれば幸いです。