Okoshiyasu2とそれ以外の書き起こしソフト、Excelを使って話者の聞き分けを効率的に行おう

こんにちは。カナ文字工房の関 香奈枝です。
今回は、Okoshiyasu2とそれ以外の書き起こしソフト、Excelを使って話者の聞き分けを効率的に行おうというテーマで話を進めていきます。
Okoshiyasu2とはキーボード操作で、音声の再生停止、巻き戻しができるフリーソフトです。
このソフトは、テープ起こし・文字起こしを職業とする人たちにとって、とても有名なもの。
いちいちICレコーダーに手を伸ばす必要なく作業ができるので、とても便利なソフトです。
一方、Excelとはもともと表計算ソフトです。
セルにはタイムコードを表記しておくことができます。
さて、Okoshiyasu2には、大変残念な点が一つだけあります。
その残念な点とは、話者の聞き分けをするのにいちいち巻き戻しや早送りをしなければならないということです。
早送りや巻き戻しを繰り返すやり方は大変非効率ですし、作業時間がかかります。
また、正確にタイムコードを聞き分け対象者の箇所に合わせられないと、聞き分けそのものができません。
この記事を読むと手早く話者の聞き分けができるようにするための、Excelとokoshiyasu2を使う方法が理解できますので、最後までお付き合いいただけたらうれしいです。
話者の聞き分けの方法
1 次のソフトをインストールしたPCを用意してください。
・Okoshiyasu2
・Excel
・okoshiyasu2以外の書き起こし用ソフト(何を使ってもかまいません)
2 書き起こしをする際、話者の初出でタイムコードを打ち、そのタイムコードをExcel のセルに貼り付けます。
タイムコード入力されたセルの右隣にあるセルには、話者のしゃべり出しの発話を10文字程度書き添えておきます。
これを音声内で登場する全ての人について行います。これで、話者の聞き分けリストが出来上がります。
4 書き起こしをしていて話者の聞き分けが難しくなった箇所で、書き起こしをいったんストップします。
5 Excelで作成した聞き分けリスト内から、対象者のタイムコードが書かれたセルを選択してコピーします。
6 Okoshiyasu2の、カウンター指定画面を出します。
7 カウンター指定画面が出たら、Excelからコピーしたタイムコードを貼り付けます。
8 聞き分け対象者の発話が聞ける箇所にシークバーがジャンプします。
9 Okoshiyasu2を再生して、聞き分け対象者の声かどうかを確認してみましょう。
10 聞き比べたい場合は、Okoshiyasu2とは別の書き起こしソフトで、現在書き起こししている箇所の音声を再生します。
11 自分が「この人が対象者だ」と思っていた人と声が同じであれば、話者を特定できます。もし声の主が聞き分け対象者とは違う人だと判明した場合は、5から10の操作を繰り返して話者を特定します。
上記を繰り返すことによって、比較的、楽に話者の特定ができるようになります。
私も試してみましたが、感覚として10%作業時間の短縮になったと実感しております。
作業の時間が短くなるのは大変うれしいことです。
今手元にあるソフトで聞き分けが楽にできる方法を知ることは、作業時間が短くなる、いちいち音声編集で話者を切り出す手間が減るなどのメリットがあります。
Mac利用者は、どうする?
Macを使っている方でしたら、Casual Transcriberという書き起こし専用ソフトを使うと、手早く話者の聞き分けができます。
Casual Transcriberには、リンク付きタイムスタンプ機能があります。
これは、自分の聞き分けたい話者のタイムを頭出しすることができる機能です。
話者の聞き分けが大変簡単にできるとほかの同業者から伺いました。
今回はExcelとOkoshiyasu2 を使って話者の聞き分けを効率的に行おうというテーマでお話を進めてきました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が、あなたの何かに役立てば幸いです。