オンラインで講演会や会議をしつつ、内容を音声認識アプリで楽に文字化したい!必要な機材や運営法は?

こんにちは。カナ文字工房の関香奈枝です。今回は「オンラインで講演会をしつつ、内容を音声認識アプリで文字化したい!必要な機材や運営法は?」というテーマで、話を進めていきます。
2020年になってから、新型コロナウイルス感染症の影響もあってテレワーク、オンライン化が進みました。講演会もオンラインのものが増えてきています。この変化は、さながら明治維新のような感じがします。 ところでオンラインで講演会を自分も開催しつつ音声認識アプリで文字化したい!と思ったけれど、一体どうすれば良いか分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。今日は、必要な機材や簡単な運営法についてまとめてみました。それでは早速、本編スタートです。
用意するもの
ここからはオンライン講演会を行うにあたり、用意するものを解説していきます。
PC
お手持ちのもので大丈夫です。最近出回っているものはデスクトップPCでも、ノートPC
でも、遜色なく使うことができます。
ウェブカメラ
ウェブカメラは外付けでも良いし、PCに付属しているものを使っても良いです。私自身もオンラインで交流会をしたことがありますが、PC付属のもので十分対応可能でした。ただ、外付けウェブカメラ
のほうが撮影対象に近づけられたりして便利かなと、個人的には思います。
ネット回線(通信制限のないもの)
通信制限があると、遅延や停止があって聴衆が聴きづらいものとなってしまいます。必ず、通信制限のない回線を利用しましょう。もちろん、今までお使いのものがあればOKです。もし通信制限のない回線をこれから利用したい場合には、例として以下があります。ご参考に、どうぞ。
マイク
PCのマイクを使うとキー操作音が聴衆に聞こえてしまうので、できれば外付けのものを用意したほうが良いと思います。
ヘッドホンか外付けスピーカー
講演会の参加者の周囲にほかの人がいる場合は、ヘッドホンで音声を聞いたほうが良いと思います。部外者にとって、講演会の内容が興味のないものである可能性も十分ありますので、周囲には静かな場所を提供しつつ自分は講演会に集中するためにも、ヘッドホン利用はおすすめです。
周囲に誰もいない場合は、外付けスピーカーを使えば耳の負担は軽くなると思います。
PCの録画設定の確認およびICレコーダーと別カメラの設置
講演会の内容を音声や動画で記録しておきたい場合は、録音・録画ができる機材をPCとは別に用意しておくと良いです。PCでうまく録画できなかったときの、スペアになります。なおオンライン会話の録音方法は別記事にまとめましたので、ご参照ください。
参考記事:オンラインでのインタビュー・講演会・会議を簡単に録音する方法と気を付けるべきこと
講師のプロフィル・講師が用意する資料(PowerPointなど)・式次第
講師の名前の読み間違えや会の進行をスムーズにするために、必要になります。準備を怠らないようにしましょう。特に人の名前の言い間違いは、悪気はないと分かってはいても、相手方は地味に気にしているものです。「こんなにやるの?」と思うぐらい、準備をしておいてもし過ぎではないので、十分過ぎる準備をしておきましょう。その行動が、会の成功を約束してくれます。
音声認識アプリがインストールされたスマホを講師とそれ意外の話者全員分、用意する
会全体の振り返りや、どの話者が何を話したのかを把握しやすくなります。お好みのアプリをご用意ください。なおスマホは電話がかからないように機内モードに設定し、Wifiを使ってネット回線に接続しましょう。ほかのアプリの通知音も鳴らないように設定しておきます。
なおアプリの通知音を消す方法は、以下をご覧ください。
iPhoneはこちら(別ページに飛びます)
Androidはこちら(別ページに飛びます)
オンライン講演会の場合は認識率は良い場合が多いですが、強いなまりがあったり、口をあまり開けずに発話したりする方の場合は認識率が低い傾向があります。音声認識アプリを過信しないようにすることも大切です。この記事が書かれた2020年7月現在では、概要だけをまとめる場合に音声認識アプリを使うのが現実的かなと、個人的には思います。
音声認識アプリについての記事は以下にもまとめてありますので、ご参考にどうぞ。
・テープ起こし・文字起こし、スマホアプリでの音声認識率を上げるのに心がけること
・楽に発言者や発言内容を特定しない議事録(議事概要)を作るための補助として使えるiPhoneアプリ、『Recoco』
事前に打ち合わせをしておく
式次第、講師の資料、終了のタイミングなど、打ち合わせすべきことはリアル会場で講演会をする場合と、ほぼ同じです。「その場でちょっと質問」がしにくいオンライン講演会、特に司会者と講師が別人の場合、事前打ち合わせをするのは会をスムーズに進めるために必要なことです。会を成功させるためにも、必ず事前打ち合わせをしておきましょう。特に、事前の資料共有と固有名詞の読み方を確認することは大切です。
私は以前、リアルな会場で文字起こし活用推進協議会主催の勉強会で講師をしたことがありますが、事前に資料共有をしなければスムーズに会を進めることはできなかったと思っています。主催者の文字起こし活用推進協議会の皆さま方には、改めてお礼申し上げます。リアルな会場でさえ準備は大事でしたから、直接会えないオンラインではもっと入念に打ち合わせをしておく必要があります。
本番当日の流れ
開始時間より前に指定のルームを開けます
聴衆が開始時間よりも前に指定のミーティングルームにアクセスできるようにしておくと、おおむね時間どおりに会を始めることができます。私自身、いくつか会に出てみましたが、指定時間ぴったりに入室開始にすると混乱することが多かったように思います。落ち着いて開始するには、大体15分ぐらい前から入室可能にしておくと良いようです。
参加者がそろったら、ロックをかけておくのを忘れずに
めったにないことではありますが、関係者ではない人がアクセスしてくる例もあったようです。部外者が荒らしだったりしたら会がめちゃくちゃになってしまいますので、安全のためにも参加者が全員そろったらロックをかけ、ほかの人がアクセスできないようにしておきましょう。
関係者同士でやりとりをしたい場合はチャットを利用します
オンライン講演会をする場合、関係者同士のちょっとした質問でも音声会話をするわけにはいきません。聴衆に講演内容と関係ない音声が聞こえてしまいます。そういったことを防ぐためには、チャットを利用してやりとりするようにしましょう。リアルオフィスで電話対応中の人に、メモを渡すような感じでやるといいです。また、チャットの使い方も普段から練習することを、おすすめします。いつもやっていないことは、その場でいきなりできるようにはなれないのですから。
講演会終了直後
ミーティングルームから退出し、会を終了します。その後、機材を回収しつつ録音や録画の状態が問題ないかをチェックしましょう。もし音声認識アプリを使って文字化している場合は、スマホからPCに文字データを送信しておくのを忘れないようにするとデータのバックアップができるので良いと思います。録音・録画ファイルもハードディスク、USBメモリー、クラウドなどにバックアップを取っておくと安心です。
講演会の内容を文字化します
ここで音声認識アプリから得られた結果を確認します。恐らく、完全に文字化はできていないはずです。私が実験したところ、一般人の私の声を静かな環境で音声認識アプリで認識させた場合、85%程度の正答率でした。BGMや雑音が入る場合は認識率が下がりますので、できるかぎり発話以外の音を除外することが認識率アップのコツです。誤変換をしている箇所は、音声を聞きながら修正していきます。根気の要る作業ですが、入念に行いましょう。指定の文字で起こす必要がある場合は、指定に従いましょう。特に講演会の内容を書籍にする場合は、慎重に行います。
まとめ
ここまでオンラインで講演会をする場合の準備や本番中の動き、講演会終了後の文字化までの流れを解説してきました。きっとこの流れで行うことで、講演会の文字化が楽になることでしょう。音声認識アプリの利用で、振り返りもしやすくなります。
もし音声認識アプリの認識率があまりにも低い、忙しくて講演会の文字化を外注したい場合は、遠慮なく私までご連絡ください。その原稿を正確に文字化させていただきます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事が、あなたの何かに役立てば幸いです。