テープ起こし・文字起こし、雑音や反響などで聞き取りにくい音声への対処法二つ

こんにちは。カナ文字工房です。今回は、「テープ起こし・文字起こし、雑音や反響などで聞き取りにくい音声への対処法二つ」という内容で、話を進めていきます。
この記事を読んでいるあなた、聞き取りにくい音声を文字起こしする際、どのように対処されていますでしょうか?私は、根性だけで聞き取ろうと頑張っていました。当時の私は、はっきり言って精神論で何でもやろうとする人間でしたから、パソコンの前で一人、「根性があれば乗り切れる!」なんて言っていたものです。例えるなら「昭和の体育」といったところでしょうか……。
そんな私も年齢が上がり、どんなに気合いを入れて仕事をしても、年齢には勝てないと気付きました。このままでは、いけない!と思ったので、音声を聞きやすくする方法を模索するようになりました。
そして聞き取りにくい音声に遭遇した場合の対処法、「音声編集ソフトを使う方法」と「外付けイコライザーを使う方法」の二つを見付けました。この方法にしてから、作業効率は格段に上がりました。情報をアウトプットしてくださった方々、本当にありがとうございます。該当記事が検索でヒットできず直接リンクを貼ることができないので、その代わりとしてこの記事でご紹介します。それでは、本編スタートです。
音声編集ソフトを使う方法
ここからは、音声編集ソフトを使って聞き取りにくい音声を聞きやすい状態に変換する方法を、ご紹介いたします。
音声編集ソフトを用意しましょう
有料のもの、無料のもの、さまざまなものがあります。フリーソフトを使う場合、もしあなたがお金をもらってテープ起こし・文字起こしの作業をする場合、法的に安全な、商用利用が可能なものを選びましょう。
私自身が使ってみたのは、有料ソフトのSound Forge Pro 11.0です。
(長い目で見ると新しいものを使ったほうが良いと思われるので、上位版のSOUND FORGE Audio Studio 13(最新)|Win対応のリンクを貼っておきます)
有料ソフト:DigiOnSound 11
(私は使ったことはありませんが、諸先輩方おすすめのソフトです。私が開業した当時は、ちょうど発売されていませんでした。もし今のソフトが何らかの事情で使えなくなった場合に、使ってみたいソフトの一つです)
無料ソフト:Audacity (無料なのに、機能が充実している音声編集ソフトです)
音声編集をしましょう
ここから、大まかな手順を記します。具体的な操作方法は、ソフトの取扱説明書またはヘルプをご覧ください。
1 音声を音声編集ソフトで開きます。
2 音声を聞きながら、聞きやすい設定を探して調整します。(イコライザー調整、音量調整、それぞれに行います)
3 調整が終わったら、設定変更した音声が分かりやすいように名前を付けて保存します。
例:【調整後音声】会議の録音.mp3
4 聞こえやすくなった音声で、作業します。聞き取りにくい音声で作業するよりも、ずっと効率が良くなること、請け合いです。
外付けイコライザーを使う方法
ここからは、外付けイコライザーを使う方法をご紹介します。
1 外付けイコライザーをパソコンに接続しましょう。接続方法は、機材の説明書をご覧ください。接続部品が別に必要になる場合は、接続部品をそろえてから作業しましょう。
2 音声を聞きながら、聞きやすくなるまで外付けイコライザーのつまみを調整します。以下の写真にある設定は、私が個人的に使っているものです。参考になれば、幸いです。
(調整例1)高温でサーッと音がする場合:4KHzから上の周波数の音量を最低にします。
(調整例2)低音でゴーッと音がする場合:100Hzから下の周波数の音量を最低にします。
(調整例3)発話が反響して聞こえにくい場合:400Hzから600Hzの周波数の音量を最低にします。
3 調整が終わったら、テープ起こし・文字起こしを開始しましょう。こちらの方法でも、作業効率がぐっと良くなるはずです。
例示写真に出ている機種は何?同じものが欲しい場合は?
具体例の写真はRolandのE-215のものですが、この機種、現在はリサイクルショップにしか売っていません。もしあなたが外付けイコライザーを欲しい場合にはリサイクルショップやオークションサイトで探すか、ショッピングサイトで類似品を購入するのも良いでしょう。
以下は、類似品の一例です。
音声編集ソフトと外付けイコライザー、どっちを使ったらいいの?
ここであなたの脳裏には「音声編集ソフトと外付けイコライザー、どっちを使ったらいいの?」という言葉が浮かんできたのではないでしょうか?実際、私も音声編集ソフトを使うか、外付けイコライザーを使うか、随分悩みました。私の場合、音声編集ソフトのほうが外付けイコライザーよりも安価だったというだけで、音声編集ソフトを先に購入し、あとから外付けイコライザーを購入して使い始めることにしたのですが、それぞれにはメリット、デメリットがあります。あくまで個人的な意見ですが、ご参考になれば幸いです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
音声編集ソフト | パソコンの中にインストールするだけで良いので、管理の手間が省ける。 | 音声編集に手間も時間もかかる。 |
外付けイコライザー | 音声編集ソフトの操作が苦手な方でも、操作がしやすい。音声調整の時間と手間がそれほどかからない。 | サイズの大きいものを使うと、機材を置くための場所が必要。掃除や点検など、管理の手間がかかる。 |
まとめ
ここまで、聞き取りにくい音声を聞きやすい状態に調整して、作業をする方法をご紹介してきました。音声編集ソフト、あるいは外付けイコライザーを使うだけで、聞き取りにくい音声がかなり聞き取りやすいものに変わってくることに驚かれるはずです。また、音声編集ソフトと外付けイコライザーを併用するのもおすすめです。ぜひ、ご自分に合った方法で音声の調整をしてみていただければと思います。
もしきれいな録音が初めからできていれば正確な原稿作成が格段にやりやすくなりますので、あなた自身が録音から案件を手がける場合、正確なテープ起こし原稿制作に欠かせない!雑音なく上手に録音するコツ、マイクの指向性を使い分けて、きれいに録音をしよう、インタビューを録音するには●●を利用するときれいな音で録音できますも合わせてお読みいただくことをおすすめします。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事が、あなたの何かに役立てば幸いです。