会議録・議事録作成を押しつけられてしまう人、必見!!Wordの検索と置換機能とマクロをフル活用して楽に入力する方法

こんにちは、カナ文字工房です。
今回は、「会議録・議事録作成を押しつけられてしまう人、必見!!Wordの機能をフル活用して楽に入力内容を修正する方法」というテーマで、話を進めていきます。
あなたはずるい人や世渡り上手な人に会議録作成を押しつけられることってありませんか?
職場の会議録・議事録って誰が作成しても問題なさそうなのに、なんだか悔しい気持ちや損した感じ、面倒な感じがするかもしれません。
そんな面倒な会議録・議事録作成、少しでも早く終わらせたいあなたに向けてWordの検索と置換機能、マクロを使うことで少しでも作業を終わらせるための方法をご紹介いたします。
この記事を読むとWordのマクロの便利な使い方が分かりますので、ぜひ最後までお付き合いいただけたらうれしいです。
目次
・まとめ
Wordの検索と置換機能を使う方法、三つ
1 話者立てを一括で修正する方法
話者立ては、話者名とセリフの間に改行文字またはタブ文字を入れるように指示されたり、括弧()でくくるように指示されたりします。
話者が多ければ多いほど多くの改行記号やタブ文字を入力しなければならないので、いちいち手で入力していると時間もかかりますし、手が痛くなってしまいます。
改行する箇所やタブ文字を入れる箇所は自分の目で探し目視で確認することもできますが、見落としがあるかもしれません。
私は以前、話者名とセリフの間の改行記号やタブ文字、括弧()をいちいち手で入力していましたが、とても目が疲れてしまいました。
改行記号やタブ文字、括弧()の文字数は、1時間音声で話者が5人以上にもなると1000文字を超えることは、ざらです。
1000回以上もそれらを入力するために自分の手を使うのは、時間も労力ももったいない。
見落としを防ぐためにPCを使うことは自分で手入力するよりも正確で、しかも早く作業ができます。
以下、話者名の次の行にセリフを表記したい場合を例にやり方を解説していきます。
ア 書き起こしの時、とりあえず話者名の始めと終わりにスペースを入れておきます。
□ヤマダ□おはようございます。
□タナカ□おはようございます。
□ヤマダ□今日はいいお天気ですね。
イ 書き起こしが終わったら、Ctrl+Hを押します。
置換のダイアログボックスが画面表示されます。
エ 左下の「オプション」をクリックします。
検索と置換のウインドウが下に伸びて、オプション項目が表示されます。
オ 右下の、あいまい検索のチェックを外します。
カ 検索する文字列(M)の欄に、□(スペース)を入力します。
キ 特殊文字のボタンを押します。
たくさんの項目が表示されます。
今回は「段落記号」をクリックします。
すると^P(改行記号)を置換後の文字列に入力されます。
ク すべて置換(A)をクリックします
ケ(スペース)を入れた場所が改行記号となり、セリフは話者名の次の行に表記されるようになります。
2 表記不明な単語、数カ所まとめて修正する方法
あなたはテープ起こし・文字起こしした原稿のチェック時、聞き取りにくかったり表記が分からない単語をまとめて修正するとき、もしかして自分の目で一つ一つ丁寧に探してませんか?
修正したい単語が数カ所にあったら、見落とすかもしれませんし、いちいち自分の目で探そうとしていたら疲れてしまいますし、時間もかかります。
原稿の精度を上げたり自分が楽に手早く作業できるたりするためにも、正しく変換したい文字をPCに見つけてもらいましょう。
手順としては、以下のとおりです。
ア まず、原稿を文字起こししましょう。
作業途中で不明単語があったときは、自分が分かりやすいように記号を付けましょう。
記号はご自分の好きなもので、かつ、固有名詞などで使われていない文字を選ぶと作業しやすいです。
(私の場合、不明単語の最後に★を付けています)
例)高速増殖炉モンジュ★
(登場するたびに、同じ表記にしておく)
イ 不明単語をネット検索し、正しい漢字表記を確認します。
例)
不明単語 :高速増殖炉モンジュ★
正しい文字:高速増殖炉もんじゅ
ウ Ctrl+Hを押し、検索と置換のダイアログボックスを画面に出します。
検索する文字列:「高速増殖炉モンジュ★」と入力
置換する文字列:「高速増殖炉もんじゅ」と入力
エ 一括置換をクリックします。
「高速増殖炉モンジュ★」と入力した箇所全てが一瞬にして「高速増殖炉もんじゅ」に置き換わります。
3 全角、半角を一気に変換する方法
会社や団体によっては英文字、数字の半角・全角の使い分けを指定されることがあります。
・英文字、数字ともにすべて半角
・英文字は全て全角、数字は、1ケタは全角、2ケタ以上は半角
・英文字は全て半角、数字は日付けのみ全角、あとはすべて半角
などなど。
入力中に気を付けていても、全てを完璧にできないこともあるでしょう。
きちんとした原稿を仕上げるためにも検索と置換機能をフル活用し、半角・全角の間違いを訂正しましょう。
ここから原稿の全ての数字の仕様が「すべて半角」の場合を例に、全角・半角を一瞬で訂正できるための検索と置換の使い方を解説していきます。
1 文字起こしをして、原稿を作成します。
2 Gtrl+Hを押し、検索と置換のダイアログボックスを画面に出します。
3 左下の「オプション」をクリックします。
4 「あいまい検索」のチェックをはずします
5 「特殊文字」をクリックします。
「任意の数字」をクリックします。
検索する文字列(N)に^#と入力されます。
6 「検索先」をクリックします。
7「メイン文書」という項目が表示されるので、「メイン文書」をクリックします。
8 原稿の中の数字がすべて選択された状態になりますので、文字種の変換をクリックします。
9 「半角」をクリックします。
10 原稿中の数字が、すべて半角になります。
※この方法を応用し、次のことも可能です。
・数字の全角への一括変換
・英文字の半角、全角の一括変換
4 小数点以下の数字を一気に削除する方法
会社や団体によっては、「5分ごとにタイムスタンプを入れて、原稿を作成してください」とか「全てのセリフ頭にタイムスタンプを入れて、原稿を作成してください」と指示されることがあります。
私も、よくタイムスタンプ入り原稿を依頼されます。
例えばこんな時に使われます。
・会議録を読んでいて、音声を聞き直したい部分がある
・発話のタイミングを知りたい時
あなたのお使いの書き起こしソフトが小数点以下の数字(1000分の1秒)も表記してしまう場合、タイムスタンプ表記の仕様が「00:00:00」となっていると、小数点以下は全て削除しなければいけません。
小数点以下をいちいち自分の目で探して消すとなると、見落としがあるかもしれません。
そこで検索と置換に活躍してもらい、確実に小数点以下の数字を削除しましょう。
1 テープ起こし・文字起こし原稿を作成する
2 タイムコードが全て抜けることなく入ったか、確認する
3 Ctrl+Hを押し、検索と置換のダイアログボックスを表示させる
4 左下のオプションボタンを押す
5 あいまい検索のチェックをはずす
6 検索する文字列に、小数点を入力する。
7 特殊文字ボタンを押し、任意の数字をクリックする。
8 ^#が入力される。
この^#をあと2文字コピーアンドペーストする。
9 すべて置換を押す
10 小数点以下の数字が削除されます。
一瞬で素早く入力ができる機能、マクロ
WordやExcelには、マクロという機能があります。
一体、マクロとはどのようなものなのでしょうか?
マクロとは
「マクロ」とは、広義な意味では、「コンピュータの操作を自動化する技術」の総称を指します。
みんなの仕事Labo シゴラボ(https://lab.pasona.co.jp/data-operation/skill/985/)より
つまり、手入力だったら多くの操作が必要なものを、ボタン一つで一瞬にして入力をしてくれるものとも言いかえることができます。
私はこのマクロを知ってから、いくつかの操作に応用することで入力を楽にすることができるようになりました。
多くの処理が複数回必要なときには、作業時間の短縮になるのでおすすめです。
Wordマクロの書き起こしにおける使用例
ここからは、私のWordマクロの使用例をご紹介します。
話者名をショートカットキーで入力できる
議事録を発言内容と発言者を特定する方法で作成する場合、話者が変わるたびに話者名を入力するのですが、いちいち手入力していたら時間がいくらあっても足りません。
早口で話者の入れ替わりが頻繁にある場合、怒りがこみあげてくることもあるほどです。
そのため、何とか話者名の入力を素早くしたいと思っていました。
その願いをWordのマクロはかなえてくれました。
以下の動画で、Wordのマクロを使って話者名を楽に入力する方法をご紹介しています。
同じ仕様で複数の案件を手がける場合
書き起こしでは、文字の半角・全角、タブの使い方、数字の表記などを一定の規則どおりに整えて原稿を作成してくださいねと指示をいただいて作業することがあります。
その指定された内容を仕様といいます。
指定された内容が多ければ多いほど、同じ仕様で複数の案件をこなす際に入力操作が増えてしまいます。
そんなとき、Wordのマクロに処理を登録しておけば、一瞬では大活躍してくれています。
以下の動画では、同じ仕様で複数の案件を処理する際の手順をご紹介しております。
まとめ
ここまで、Wordの検索・置換機能を利用して修正したいところを一括で変換できる方法、マクロを利用する方法をご紹介いたしました。
年度末や組織再編時は会議が多く行われ、議事録・会議録を作成する機会が増えます。
また2020年4月以降は、新型コロナウイルス感染症の影響でオンライン会議が増え、会議録・議事録を作成することも増えたことでしょう。
もし、あなたが会議録・議事録作成を断れなかったときには、原稿を少しでも早く終わらせるためにも検索と置換、マクロをフル活用することをお勧めします。
きっと、作業時間が短縮すること請け合いです。
ほかにも楽な入力方法をご紹介しておりますので、合わせてお読みください。
また、オンライン会議の録音や議事録作成を押しつけられてしまったときのために、以下の記事も合わせてお読みいただけたらうれしいです。
もしあなたの所属する職場や団体で会議録作成を外注できるように予算が取れるようであれば、どうぞ遠慮なくお問い合わせください。
私が、あなたの代わりに会議録作成を承ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事が、あなたの何かに役立てば幸いです。