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発言内容と発言者を特定できる議事録の作成を楽にする!会場録音からテープ起こし・文字起こし、一連の流れとコツを解説します

2021/05/16
 
会議会場
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自己紹介 1977年11月、神奈川県横浜市生まれ。 地方公務員として保健所勤務、派遣社員として病院勤務を経て2013年9月起業。取材や講演会、セミナーなどの音声を文字化し、それらを活用したい人々に向けて文書を制作している。 前職の経験を生かし、医療系、行政系を得意としている。 趣味は洋裁、読書。

こんにちは。カナ文字工房です。

この記事をお読みのあなた、議事録担当者になったけど作業のコツが分からなくて戸惑っていませんか?

今回はそんなあなたに、組織に属している方なら一度は経験する、発言内容と発言者を特定できる議事録の作成方法について説明していきます。

 

発言内容と発言者を特定できる議事録の作成を楽にするための会場録音から文字起こし、一連の流れ

ここから、いよいよ実際の会議録作成方法について解説していきます。

1 会議開始前から会議終了直後まで

(1)日時、会場、出席者、テーマを把握します

当たり前といえば当たり前ですが、いつ、誰が、どこで、何について話し合うのかを理解しておくことが大切です。

(2)録音機材の準備しましょう

誰よりも先に会議会場に着くようにし、録音機材を準備しておきましょう。

空調やパソコンなどの機械から離す、人が歩き回りそうな場所を避けて設置するなどの工夫をすると、安全に、クリアな音質で録音することができます。

録音機材の使い方や注意点は参考記事にまとめておりますので、併せてご覧ください。

参考記事
正確なテープ起こし・文字起こし原稿制作に欠かせない!雑音なく上手に録音するコツ
オンラインでのインタビュー・講演会・会議を簡単に録音する方法と気を付けるべきこと
自分が会場録音をしてみたとき気付いたポイント、録音機材は聴衆から遠い場所に設置すると安心

(3)試しに数秒録音してみましょう

録音機材を設置したら試しに数秒録音し、録音された音声の状態を確認してみましょう。

雑音が入るようなら設置場所を変える、外付けマイクを追加するなどしてみてください。

音が極端に小さく録音される場合は音量を調節して接続がゆるんでいないか、ケーブルが断線していないかなどもチェックしてください。

また、司会者にお願いして会議開始時に話し手にはマイクや録音機材に向かって話をするように説明してもらう、録音機材の近くで話すようにするなどの打ち合わせを行っておくとスムーズに録音できます。

 

(4)会議開始数分前から録音を開始しましょう

会議によって、いつ始まったのかよく分からない場合があります。

人がある程度集まったところで録音を開始しておけば、録音もれを防ぐことができます。

(5)会議が始まったら、会議中のメモを取ります

会議の開始時刻、会話の順番やしゃべりだしのセリフ、席替えをした記録、途中で入ってきた人の名前などを記録しておきます。

音声だけでは分かりにくい事柄を記録すると、録音当時のことを振り返りを素早くでき、正確に議事録を作成するのにも役立ちます。

録音中、何か決定事項があった場合、決定された時刻を記録しておくと聞き直しをする際に便利です。

(6)会議終了後、録音機材を回収します

会議終了後は速やかに録音機材を停止させ、回収しましょう。

(7)文字の起こし方を確認しましょう

えーと、うん、あのーなどの意味のない言葉や相づちをどう扱うか、その団体で使われる特別な文字表記などがあるか、確認しておかれることをおすすめします。

事前に確認することで、修正などにかかる手間を減らすことができます。

2 実際に入力してみましょう

作業の方法は、録音した音声を少し聞き、音声を止めて文字を入力。

聞き取れなかった所はもう一度聞いて再度文字入力をする、これの繰り返しです。

 

作業のポイント1:一度に聞く音声は短めに

一度に長く音声を聞いてしまうと、文字入力をしている間に忘れる部分が出てきます。

人間の記憶力なんて、曖昧なもの。一度に聞く音声は短めにすると作業しやすいようです。

作業のポイント2:音声と同じ早さでの入力はできないと心得る

慣れない人ほど音声の早さで入力しようとしてしまいがちですが、よほどの訓練をしていないかぎり、音声と同時に入力が終わるなどということはあり得ません。

そのことを念頭に置いて作業しましょう。(ちなみに初心者の場合、5分の音声を文字起こしするのに30分近くかかるのは普通のことです)

以前、Twitterでライターの方が「1時間音声のテープ起こし・文字起こし、丸1日かかった。なんて自分は作業が遅いんだろう」と嘆いているツイートをしていましたが、それ、安心してください。普通ですから。

 

作業のポイント3:声の聞き分けに注力しよう

議事録では、誰が何を言ったかを正確に記録する必要があります。

声の聞き分けがきちんとできることは特に大切です。会議中に取ったメモを参照し、音声の開始点から何分何秒後に誰が話したというメモを作成しておくと正確な作業ができます。

 

作業のポイント4:作文をしない

議事録は、あくまでも記録。あなたの考えを入れる余地はありません。

自分の考えとは違った意見を発言している人がいたとしても、自分の思いのままに作文をすることは許されません。

あくまでも、発話の内容通りに文字起こしを行います。

 

3 音声を聴き直して入力内容と合っているか確認しましょう

音を聞きながら、入力内容と照らし合わせて確認します。(これを“音合わせ”と言います)

音合わせをする段階で間違いを見つけたら、修正していきます。

また、聞き取りに自信がない箇所や、聞き取れなかった箇所も、再度聞き直してみると内容が分かることがありますので、内容が分かったものについても修正入力をしていきます。

 

5 再度、求められた作成方法通りの仕上がりか、誤字脱字がないかを確認します

慣れない方は、紙に印刷してチェックします。

紙に印刷することにより、画面上で確認する場合より誤字脱字を見つけやすくなります。

紙はブルーライトを発生しませんので、目に優しいのもうれしいところです。

修正箇所にペンで印を付け、原稿のデータを修正したら修正したことを示せるよう、蛍光ペンでさらに印を付けておくと何度も同じところを確認する無駄を省けます。

 

6 最後に表紙、出席者一覧を作成し、議事録署名人の署名ページや監査報告書の署名欄などを合わせると、議事録の完成です。

あなたの所属する会社や団体で決められた形式があれば、それに従います。

過去の議事録を参考にされるのも一法です。

以上、議事録の作成方法でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事が、あなたの何かに役立てば幸いです。

ほかにも会議運営のちょっとしたノウハウをまとめておりますので、お読みいただけたらうれしいです。

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